「サービス等利用計画」とは、障害のある方が障害福祉サービスを利用したいときに、相談支援事
業所が相談を受けて、サービスを利用する際の計画(ケアプラン)を作成することです。八王子市は
平成25年2月から本格的に始まり、現在福祉サービスを利用している方を対象に、利用者宅へ郵送
で書類が送られてきています。来年3月までに計画を立てなければ福祉サービスを利用できなくなる
と説明されてきました。
わかこま相談支援室は現在までに50人の利用計画を作成しています。内10人が障害児です。
50人の内、知的障害児者10人、難病1人、視覚障害者2人、重複障害児者37人です。また、医
療的ケアのある人は14人です。相談支援専門員は専従で1人、兼務で4人が作成をしています。
わかこま相談支援室の利用者の特徴は、医療ケアのある方や重複障害がある方が多いため、医療・
保健・学校・福祉などの各分野の方達との連絡調整が必要になっています。
また、困難事例の方の計画案作成も特徴です。その場合は、家族支援の担当者と計画相談の担当者と
2人で対応する場合もあります。
八王子市で計画相談を作成した人は全体の2割強になります。平成27年度に支給決定を行う利用
者については、緊急的な措置として代替プランを作成するという案が国から示されました。その内容
は、代替プランを市区町村が作ることで福祉サービスを利用することが出来るようになるというもの
です。その代替プランも、市のケースワーカーが作らなければ、結果的にはセルフプランを出すよう
になります。ですから、現在利用している福祉サービスを記入するだけで良いと言う内容になってし
まいそうです。また、新たにサービスを利用する人やサービスを見直したい人には計画相談が必要で
すが、実際には対応できるだけの相談支援事業所が少なく、十分に対応できていないのが実情です。
1年先送りになったことでほっとしているのは行政だけでなく、相談員である私たちも正直してい
ます。しかし、きっと地域で困っていて、何とか助けて欲しいと思っている人には、先送りがどんな
に辛いことになるかと想像してしまいます。
これから、困っている人たちがサービス等利用計画を作ってもらって、サービスを提供できる事業
所が増えていき、誰もが地域で安心して暮らしていけるようになることを心から願っています。その
ために、障害児者に関心を持ってもらえる人材を育てていきたいと思います。
仮認定NPO法人若駒ライフサポート
理事長 大須賀裕子